色のお話をしたいと思います
色っていうのはこの世にたくさんあります
無限にあります
色は大きく分けると2つに分類できます
有彩色と無彩色です
無彩色は字の如く「彩りが無い色=白、黒、灰色」のことを言い
有彩色は字の如く「彩りが有る色=白、黒、灰色以外のすべての色」のことを言います
無彩色の意味である「彩りが無い色」というものは厳密にはこの世には存在しないのではないか?
とずーっと思っているくらいこの世にある色というものには「彩り=色味」が感じられます
純粋な白、純粋な黒、純粋な灰色 というものはなかなか見つからないですし、
この区分は色の勉強をするときに大雑把でも分かりやすくするための概念に過ぎないのだと思っています
ですので、この世にあるすべての色は「有彩色」であるわけです
わたしは中学校で美術の非常勤講師をしております
1年生の1学期に徹底的に色の作り方の学習をします
すべての色の作り方をマスターしたら
「オリジナル有彩色で塗るマンダラ塗り絵」で1学期の最後を締めくくります
この課題のルールを簡単に説明します
「自分の好きな有彩色の純色を1本選び、それと、白と黒の絵の具だけを使い
その3本の絵の具を自由にブレンドして、自分なりの有彩色を作る
美しい有彩色ができたら、あまり悩まずにどんどん好きな場所に塗っていく」
例えば赤を選んだとしてその赤に白を混ぜるとピンクになります
ピンクっていうのは赤の仲間で、赤に白を混ぜ赤を明るくしたものです
明度が高い赤ということになります
反対に赤に黒を混ぜると暗い赤になります
明度の低い、明るさの度合いが低い赤ということになります
こう考えると白を混ぜたり黒を混ぜたりするということは、要するに明るくなるか暗くなるかだけなわけです
ここからが本題です
それでは、赤に灰色を混ぜるとどうなるか?というお話になるんですけれども、灰色っていうのは白と黒でできる
グレーのことで、グレーの幅、グレーのグラデーションというのは無限にあるわけです
その無限にあるグレーのグラデーションを純色である赤に混ぜてあげると美しく汚れた赤のグラデーションができます
言葉では上手く表現できない、何とも言えない落ち着いた色です
明るいグレーを混ぜれば明るく汚れた美しい色
暗いグレーを混ぜればすごくシックな落ち着いた色
全部落ち着いている「いい赤」の有彩色ができるのです
大昔、色の知識もあまりなかった頃、近所によく行く当時としてはかなりオシャレなお洋服屋さんがありまして
その洋服屋さんから聞いた印象に残っている話を思い出しました
「洋服の色というのはほとんど純色にグレーを混ぜて作っている」
「お洋服の色から色味である有彩色を抜くと必ずグレーが残る。だから人の肌色を美しくみせるのだ」と。
「お洋服のお色には必ずグレーが混ぜてある」
この言葉と、色の勉強の内容が見事に一致しました🖌️
グレーには無限にグラデーションがあり、明るめの色のお洋服は明るいグレーを純色に混ぜていて、
暗めの色のお洋服には純色に暗いグレーをまぜているわけです
だからそのお洋服をお店で見ても「わあ・・・ステキ💓」となり、
「試着してみませんか?」といわれて、袖を通したら、「なんて美しいの?肌色が美しく見えるじゃないの?」
となってしまうわけです😂
灰色が混ざることで色のバリエーションが無限に広がり、人間が「美しい」と思える色に変化することを理解した生徒
たちはそれはそれは美しいマンダラ塗り絵を完成させることをができます
色作りの基礎基本を学び、自分のものにできた生徒は様々な課題で応用して行けるようになるので
ずーっと深みのある美しい色彩作品を作っていけるようになるのです
皆さんも、もし絵の具で何か塗る機会がありましたら、自分の好きな色に灰色を混ぜてみてください
灰色を混ぜることで本当に言葉で言い表すことができないオシャレでシックな色が作れますよ✨
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