さよなら4コマまんが

中学校で、美術の非常勤講師をしています。

三年生の3学期最後の授業で、

必ず、さよなら4コマまんがを描いてもらいます。

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「このまんがは誰にも見せません。

わたししか見ませんので、安心してください。

何を描いてくれてもいいですよ。

日頃感じている不満や不安、わたしに対するダメ出しなどなど。

もう皆さんとはお別れなので、

何か一言メッセージだけのまんがでも大歓迎です。」

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授業の最初に

わたしから、感謝とお礼を込めた熱い話をしてから(かなり長い😂)

3年生にこう言って、

4コマまんがを描いてもらいます。

わたしは授業でしか生徒と関われないので、生徒と会えるのが正真正銘

これが最後になるのです。

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10分くらい経つと、チラホラと

「できました」と言いながら、

生徒たちがまんがを持って来ます。

わたしは、一枚一枚まんがを見ながら、

一人ひとりにお礼と感謝を伝えます。

(もうすでに、わたしは泣いています)

そこで、

毎年必ず気付くことがあります。

それは、

わたしに対して、

あまり心を開かずに、

感情をほとんど出さなかった

大人しい生徒ほど

最後の最後の、4コマまんがで、

思いの丈を思いっきり表現してくれる

ということに・・・。

(わたしとの授業がどんなに楽しかったか)

(私の授業をどれだけ楽しみにしていたか)

を、

どストレートに表現してくれた4コマまんがを見て

わたしの涙腺は崩壊します・・・。

見ると、その生徒も泣きながら満面の笑みで

わたしを見つめてくれている・・・。

講師の仕事を続けていて、

本当によかったと思える、たくさんの瞬間を

今でも鮮明に覚えています。

もうすでに十分すぎるほど

しあわせな人生なんだと思います。

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