あーもうこんな時間かあ・・・
絵を夢中になって描いたことがある方なら
誰でも経験したことがあると思います。
「あと少し」
「あとここだけ・・・・」
なんて思いながら絵を描いていると
時間があっという間に過ぎていることに驚きます。
「5分だと思っていたら30分経っていた・・・😱」
なんてことはザラですよね。
この時間の概念が歪んでしまうほどの体験が
「絵を描くということの本質」
を見事に表しているとわたしは思います。
対象物を集中して見ているうちに
脳みそがパカパカと開き始め
小さなアリになって対象物の中に入っていき
わたしたちはやがて自分の存在そのものも忘れ去り
この世から消えている状態になります。
そして
何かのきっかけでこの世に舞い戻って来たときに
吾に返り愕然とするのです。
「え!もうこんな時間か・・・」・・・と。
無我である時間の長さが、長ければ長いほど、
自分を消してモチーフに対して畏怖の念を持ち続ける時間が長ければ長いほど、
美しくて強い絵になっていくことは言うまでもありません・・・・。