中学校で美術の非常勤講師をしています
文化祭に向けて一版多色摺り版画を制作していましたが作品が早く終わった生徒に
「わたしの好きな言葉」というテーマでレタリングの課題を出していました
「自分が好きな漢字を2つ組み合わせて勝手に言葉を作っても構わない」というルールもつくりました
そのルールがよっぽど面白かったのか・・みんな夢中になって取り組み始めました
「最後に好きな色で塗っていい」というルールも更に生徒の夢中を加速させました
諸事情があり、昨日の授業中
「今日でレタリングの授業は終わりです」
とクラス全員に伝えると
「えええ…!!!」と悲痛な声が上がりました
そんなに楽しみにしてたんだ…と驚きましたが、
今年度の授業時間があまり残されていないので・・・
心を鬼にしてみんなの様子を見守ることにしました
すると・・・
覚悟を決めた生徒たちの顔つきが変わり、
目の色を変えて「絶対完成させるぞ」
となった複数の生徒の中の1人が描いた作品が写真の「鳥」です(「金鳥」の一部です)
彼女は たった1時間でこの見事な「金鳥」の色塗りを仕上げました
拡大してみると細かいところは勢い余ってはみ出しているのがわかります
そしてさらによく見ると「鳥」の下の部分は薄っすらと品の良い山吹色のグラデーションに仕上げていたのです
口数が少なく物静かな彼女の中に
音もなく静かにメラメラと燃えている「金鳥」が
たった1時間で彩色され完成となりました
こんな作品を沢山生み出すことができる中学生は やっぱり天才だとつくづく感じました