糸が出会う

絵は線が集まってできたものです

絵描きさんがどんな線を引くのか、で絵が決まります

そして線は、

誰かが引いた1本の線は

その人そのものを見事に表しています

生徒会長をやったことのあるひとは

生徒会長の線

真面目に生きてきた人は

真面目に生きてきた人の線

楽天的に生きてきた人は

楽天的な線

先入観がなくて曇りなき眼を持つ人は

先入観のない美しい線を引きます

その人それぞれの線は

その人だけの、時間と空間によって

織物のように画面の中に編み込まれていきます

「糸が会う と書いて 絵」

線は糸です

無数の糸が

画面の中でどんな風に出会うのか

どんなふうに美しくからみ合うのか・・・

まるで人生そのもののようです

絵を描くということは

人生そのものなんだと思います

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